奇天烈電機

猫とカメラとパノラマ写真、農業つれづれ、稀に初級Linux。大半は偏りの激しい日記と正しくない情報。

田植え機を買ったハナシ。

こんばんは。

 

結論から言います。

 

田植え機を買いました。

 

最初はヤンマーの担当に相談したり、親方と相談したりして、結局ヤンマー管轄の中古品を整備してもらってそれを買うのか、新品買うのか、やはり自分で引っ張って来て、整備だけ頼むのか?、なんて言ってましたよね。

 

そしてやはり、自分で引っ張って来て整備してもらう、を選択したのだった。

 

だって。

 

新品なら割引入っても72万円、中古補償付きでも40〜50万円。

そんなお金無いって。無いよ。

ローン組んでやろうか?、などとも思いましたが、カミさんが「絶対にやめて」と言ったので、一括一択。

予算なんて決めてませんでした。強いて言うなら予算は僕の持ち金。

血眼で探し回り、電話をかけて、総合評価の高いモノを選んだのだった。

それは福井県にあった。

近県では…ないけど、めちゃんこ遠くもない。

 

「取りに行くか?」

 

などとも考えましたが、他の候補と比較して圧倒的に状態(説明では)が良かったことと、陸送がそんなに高額ではないこと、他の同型機に対して状態の割には予算範囲に収まる価格だったこと、年式が以前使っていたものより新しいこと、極め付けは「不具合がない(らしい)」ことでした。

 

他の個体だと、プラス遠方からの陸送で倍近くになる。例え中古保証があっても、それなら県内の中古が少し手を伸ばせば買えるのと変わらんし、そんなお金はありません。

背に腹はかえられぬ。

 

皆さん思われるでしょうね、「何で今、田植え機買うん?」と。

ええ、それについても調べ回りましたよ。聞いたしね。

僕には何の伝手も無いし、ヤンマーの担当とちょっと歳が近いってだけ。それで何かが安くなったりしない程度の顧客と売り手でしか無い。

先ず、見通しとして三種の神器がこれから必要になるのです。

 

「トラクター」「田植え機」「コンバイン」。

 

稲作やるならね。トラクターは平時でも出番があるが、我々は主に果樹だったし、自然栽培を数年実験していたから出番がなく、親父ももう売ろうとしていた。

この一年で自分の生活が改善した、というのは大いにあるし、土地だけはアホ程ある。今は貸してるけど。

体重も落ちたし、即ち食べ物が変わった、食べ方も。

あと10年早かったらなお良かったけど、今なんだから仕方がない。

 

農業機械は農閑期に買うと安い。

 

新品ですら安くなる。ちょっと。中古農機とか個人間売買では顕著に安くなる。

便利な時代です、すぐに情報が手に入ります。型番検索すると、時期によって価格差がある。明らかにある。

ヤンマーの担当曰く、11月から2月、だそうです。そうだわな。田植えはまだ話題に上らんし、雪は降るし稲は刈ったばかりだから。やめた人が沢山いるけど、「いざ!」という人もまだ悩んでいる時期だそうだから。

何で農家の長男に生まれてこんなに農業を毛嫌いして来たかと言うと、見ててしんどそうだったからです。

しかし、何年か適当にダラダラ不安定な暮らしをしながら土に触れてみると、やり甲斐はあるということはわかって来た。

からしんどくてもやってたんだろうか?

 

そんな事はいい、爺さんはもう死んだ。婆さんは施設だ。そして親の世代ももう辞めてる。

 

人に土地を貸しておけば楽ですよ、そりゃ。使ってくれるし、管理してくれるって事ですからね。貸せばそれだけで収入にもなりますから。

でもそうじゃ無いんだ。

やってみないと得られない、金銭的に損してもやらなければならない理由がある。

 

カミさんは画家だから、毎日仕事をしてる。今度も展覧会に出すのでいよいよ準備も大詰めです。

 

僕は?

 

毎日PCの前に座って小銭を稼いでいるだけ。しかもそれも、この一年の話でそれ以前はプーに等しい単なる中年デブに過ぎなかった。

1年間で20キロ落ちましたからね、夜寝て朝起きる、菜食中心の生活。

それが組み上がって来てる。YouTubeで見るだけだった農業。なのにやる気にならなかった農業。結果ばかり気になって手を出せずにいた農業。

 

土地があるのに。

 

135000円でした。陸送費用込みで。信じる他ない、「不具合がない」という言葉とメーカーに整備を毎年お願いしていた、という言葉と、取引においての評価を。

決めたのは昨夜。今朝早く連絡に気づいて、即断した。

 

何とかなる金額の限界だった。

 

多分一週間かそこらで、来ます。冬に田植え機が。

 

場所だよ、場所。格納する場所。

 

昔々トラクターの後方にコンバインが置いてあった場所がある。もうコンバイン無いけど。

今は藁だのパレットだの、まあ使わん様なモノが入れてあるあのスペース。

 

…けど、トラクター動かさなきゃ入らんよね?

 

何年も不動のトラクターが一発始動してそこを退いてくれるとは思えん。先ずそれだな。

でないと田植え機来てしまう。

そこらに置いてもおけないですよね、乗用車だって車庫があるのにから。

 

抜けてましたね、先ず動くだけでも動く様にしてもらわんと。

 

モノをどけるったって、どうする?

どこにも置くとこが無いからあの藁などはあそこにあるんですぞ?、他の物体もそう。

かなり大掛かりな片付けが必要だ。ゴミで溢れ返る鶏小屋に動かすにはゴミを捨てないとダメだ。

 

ああだこうだ考えてても仕方がない、明日は作業が休みの日だから、やれる事から大いに手をつけよう。

裏口から出せばトラクター動かなくても大体のものは出せるはず。

 

本当に、俺、田植え機買ったんだな。

 

田植え機って、あんまり意識して考えないと思わないかもしれませんが、一日かそこらしか出番のない機械ですからね。小規模な農家なら。

その小規模をやろうとしているわけです。

 

ラクターとか管理機みたいに毎日使う様な機械ではない。ただ、俺は自分で作った米を食いたいし、カミさんと食いたい。

親にも食わしてあげたい。

買えば安いよ、作るより。それは前にも言った。

野菜だってそうだろ、絶対に。

 

自分の中の事情を上手く言葉に出来ませんが、ぼくはサラリーマンじゃないし、何か「事業」始めるわけでもない。

でも、脱サラに似てない事もない。

 

この集落の住人の平均年齢とか、つまり貸してる人たちがどんどん去っていく、自分だっていつ死ぬとか生きてるとか分からないけどさ。

 

田畑あるのだからセイタカアワダチソウだらけにしとくのは罪意識を感じる。

生活にしたいし、仕事なら尚更そうだといいなと思う。

 

アダムの最初の仕事だったのだし。俺は機械使うんだけど。燃料もメンテにもお金が掛かるし、肥料だって買わなければいけないんだけど。持ち出す方が圧倒するのは、もうやる前から分かってるし、それがしんどいのも。

 

でもね、やってみたらみんな分かるよ、たった一本の木からマルベリー収穫するのがどんなに楽しいか、それがものすごい手間ひまかかって加工されて、二人でそんな事しているのがどんなに充実してるか。

 

YouTubeに出そうなんて思わないね。そんな気分にはならない。

ただ、自力で仕事がしたい。

 

晴れてても降ってても、暑くても寒くても、それが僕の仕事、って、言えるなら。

 

 

 

 

やる気だけ、伝わりましたかね…

 

 

12月1日追記↓

トラブル発生。

ヤンマーの担当に最悪な対応取られてます。

昨日付で本社にクレーム入れました。

後日返信(されたら)があればまた詳しく書きますが、企業体質をこれからじっくりと見る機会になるでしょう。終わってます。ヤンマー。

 

もう面倒なんで、細かい事は書きませんが、後日返信があり、結果的にいつもの担当の上の人が来ました。自宅まで。本社から連絡があった、との件。

 

「全部面倒見さしてもらいます」的な話に落ち着いた。

 

けど、どうなん?

今後担当は誰がやんだよ?

 

後、態度は凄くデカいです。悪いことしたなんて少しも思ってないと思う。

言われたから仕方なく来た、それだけっぽい。

 

もう一回言いますけど、ヤンマー終わってます。

 

結論として言える事は自分達で独占商売だってことをよく分かってて振る舞ってくれます。